IBLC懇話会:これからだ “ICTとモノづくり”
主旨
急速に進行するIoTなど、ICTによる世界規模の“ものづくり”、“コトづくり”革命の時代に(グローバル産業革命)、日本のお家芸である“ものづくり”技術が生きる、新時代の産業の萌芽を創出することを企図し、その一助となる活動を企画・実行する。
* ICT: 高速大容量のインターネット/無線通信/コンピュータパワーを活用する技術
* IoT: モノからネットワークに発信される膨大なデータを活用する技術
* コトづくり:ものづくり(製品)だけでなく、ICTと融合した新たなサービス・体験を提供すること
背景
この十数年、日本の産業はエレクトロニクス産業に顕著に見られるように、もどかしさを禁じ得ない停滞を経験してきた。しかしながら優れた基盤技術を集学融合した日本の“ものづくり”技術は、依然世界トップレベルを保っていると言えよう。翻って、これまでのIBLCへの顧客企業からの要請を見ると、各企業が有する優れた技術を事業に活かしたいというニーズが多い。そこからはビジネス環境の変化に機敏に対応できず、ライフスタイルを変えるインパクトある製品やサービスを提供できていない日本企業の悩みがわかる。
産業のグローバル化によって狭くなった地球では、業種間の垣根が曖昧になっていることもあり、かつてない速度でダイナミックに産業構造、市場環境が変化している。この急激な変化に対応し、潜在ニーズを掘り起こす“コトづくり”を現実のものとするには、産業領域を超越したマインドを持ち、ICT技術の理解とモノとの積極的融合を図ることが我が国産業界喫緊の課題である。このブレークスルーによって、次世代に向けた新しい“ものづくり(コトづくり)”産業の芽が生まれ、人類の歴史を変革できる可能性も出てくるであろう。
上記の方向で新たな視点、アイディアを生み出すには自社内の検討のみに留まらず異業種間連携やオープンイノベーションの積極的実行が期待される。その際には技術と市場の目利き役、産業融合の触媒機能たる「産業カタライザー」が必須であるが、我が国では十分に機能していないと思われる。様々な産業分野のエキスパートを擁するIBLCは、技術への深い見識と広範な市場特性の理解により、新時代の「産業カタライザー」として、我が国の産業界の将来を切り拓く先導役を務めたい。
施策
将来に向けた自社の事業企画に新たな視点、異なる考え方を得たいというIBLC顧客の潜在ニーズに応え、今後の新産業に必然となる“ICT”と日本の得意技である“ものづくり”との融合を念頭に置きつつ、業種を超えた企業間の有機的コミュニケーションを触媒し、新事業の創発を醸成する“場”を提供する。
開催状況
・第1回 日時:2015年7月27日(月)
「日本企業の進む道」辻野晃一郎 (前 グーグル日本法人代表取締役社長)
・第2回 日時:2015年10月2日(金)
「ビックデータそしてIoTがもたらす新しいビジネスチャンス」Pivotalジャパン株式会社 徳末 哲一
「医療デバイス開発における“データづくり、ものづくり、ちえづくり”」SOLIZE株式会社 古河 建規
・第3回 日時:2015年12月16日(水)
「社会貢献を目指すロボットの進展」早稲田大学 客員教授 石田 健蔵
「大学発モノづくりベンチャーの成功を目指して」東京大学エッジキャピタル パートナー 黒川 尚徳
お問合せ
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