
IBLC懇話会はICTによるグローバルな産業革命の時代に、日本のお家芸である”ものづくり”技術が活きる新時代の産業の萌芽を創出することを意図しています。
第3回は、「ロボットの進展」と「モノづくりベンチャー」に関する話題です。それぞれの分野で活躍されている講師の方からホットな話題を提供していただき、参加者の方々とのディスカッションも行います。また、参加される多くの企業の方々に新たな連携の芽が生まれるきっかけになることも期待しております。
IBLC懇話会 第3回 2015年12月16日(水)
演題1:社会貢献を目指すロボットの進展話題提供: 早稲田大学理工学術院総合研究所研究院客員教授 石田 健蔵 |
演題2:大学発モノづくりベンチャーの成功を目指して話題提供: 株式会社東京大学エッジキャピタルパートナー 黒川 尚徳 |
■日時:2015年12月16日(水)15:00〜19:00 (14:30受付開始)
■会場:オフィス東京
東京都中央区京橋1-6-8 コルマ京橋ビル オフィス東京 → 詳細地図はこちら
・JR「東京」駅 八重洲口 徒歩5分
・東京メトロ銀座線「京橋」駅 6番出口 徒歩3分
・都営浅草線「宝町」駅 A6出口 徒歩3分
■参加費:5000円
■定員:20名
プログラム
14:30 受 付 開 始
15:00 開 演
15:15 演 題 1 石田 健蔵氏(50分)
16:05 演 題 2 黒川 尚徳氏(50分)
17:05 ディスカッション(60分)
18:15 交 流 会(45分)
19:00 閉 会
◆石田 健蔵 講師:プロフィール
1971年~1973年早稲田大学にて世界初のヒューマノイドロボットWABOT‐1の開発に参加(腕部担当)。1974年早稲田大学修士課程修了後、ソニー(株)入社。1976年米国スタンフォード大学人工知能研究所客員研究員としてロボット研究。1978年ビデオ、オーディオ機器、携帯電話などの生産のための産業用ロボット開発と生産自動化に従事。1997年エンターテインメントロボットの研究開発に従事。2006年ソニー退社。2006年早稲田大学理工学研究所研究員を経て現在理工学術院総合研究所研究院客員教授。主に災害対応ロボットの研究に従事。技術士(機械部門)。工学博士。日本ロボット学会フェロー。
◆黒川 尚徳 講師:プロフィール
1998年大阪大学工学部応用物理学科卒業、2003年大阪大学大学院工学研究科応用物理学専攻修了。工学博士。2009年シカゴ大学ビジネススクール修了(MBA)。2003年株式会社リコー 環境技術研究所にて、画像デバイス、バッテリー、印刷技術の研究開発に従事。2004年サムソン電子株式会社に勤務。2008年ARCH Venture Partnersに参画。全米の大学及び国立研究所発ベンチャー投資案件発掘・デューデリジェンスを担当。2009年株式会社東京大学エッジキャピタルにて。新規材料、ナノテクノロジー、半導体、オプトエレクトロニクス、画像技術、クリーンテック、医療機器、診断・分析機器など物理・化学関連技術に立脚した国内外のベンチャー企業への投資を担当。
開催報告
12月16日 IBLC懇話会「ICTとものづくり」の第3回として、早稲田大学理工学術院総合研究所研究院客員教授 石田 健蔵 氏に「社会貢献を目指すロボットの進展」、株式会社東京大学エッジキャピタルパートナー 黒川 尚徳氏に「大学発モノづくりベンチャーの成功を目指して」というというタイトルで話題提供いただき、ご参加いただいた10数名の企業の技術企画・事業企画関係者とディスカッションを行いました。
石田様は、ソニーに於いてFAロボットから転身して、世の中をあっと言わせたアイボとキュリオのエンターテイメントロボットの開発に参画し、現在は早稲田大学で災害対応ロボットの開発に邁進されています。ロボットの利用は従来の産業用ロボットから新しい分野に急拡大する見込みで、医療用ロボット、パワーアシストロボット、介護ロボット、サービスロボット、テレプレゼンスロボット、エンターテイメントロボット、災害対応ロボットなどの最近の状況をご紹介いただきました。福島の原発事故対応には様々なロボットが投入されていて、細かい部屋に分かれていることもあり無線は使えず、有線で制御するしかないそうです。産業用ロボットは従来のFA的なロボット工場から、中小企業にも需要が増えてきており、ラインに人と一緒に働ける人間協調ロボットが普及するとのことです。
黒川様が所属しているのは大学発ベンチャーの育成を東大を中心に活動されていいるUTECというベンチャーキャピタル(VC)です。VCは10件のうち1件が当たればよしとしてハイリスクハイリターンな技術の芽に投資するもので、技術の将来性を判断する目利きと惚れ込んでフォローする気持ちも大事ということを話されました。現在は各分野の専門性を持つ数名の技術出身者と経営の分かるメンバーで構成して活動しており、業績は10年で70社の投資に対して上場9社、M&A8社と順調に伸びており、最近は日本全国の大学に支援の範囲を拡大しているそうです。
ディスカッションでは、どうやって将来の有望な技術の芽を探すのか、どういう判断で投資するのかなどのやりとりがあり、また、ロボットの未来について様々な意見が交わされました。
交流会では日頃つきあいのない同業企業、異業種の企業の方々が熱心に語り合いました。
今後の日本のロボットとベンチャーの発展に期待したいと思います。
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