有望技術紹介

83 グラフェンによるLiイオンバッテリーの実現

Nanotech Energy
2020年、Nanotech Energyは含有率95%の還元型単層グラフェンの製造プロセスを確立し、高性能リチウムイオンバッテリーの量産に目途を付けたと見られる。

【本技術の概要】
 ナノテクエナジー社は、高エネルギー密度とサイクル寿命を維持しながら、より安全な二次電池を製造する方法を開発した。新素材グラフェンから作られた新しい電極を利用し、独自の不燃性電解液によって安全性の高いリチウムイオンバッテリーを提供する。グラフェンは、炭素原子1枚の層で構成され、単位重量当たりの表面積が大きく、高強度と柔軟性に優れている。そのため、充放電時の電池電極の体積変化にも耐えられ、内部短絡の可能性を低減し、より安全でパワフルな電池を実現した。またグラフェンは電気伝導性にも優れることから、電池の内部抵抗を下げることができ、充電時の過熱対策に効果を発揮した。同社は、安全性をさらに強化し、高温での動作にも引火しない不燃性の電解液を設計した。この電解液は「オルガノライトTM」と呼ばれ、環境に優しく、安価に製造できる有機液体電解質である。

【本技術の特徴】
 この技術は、従来のリチウムイオンバッテリーが300~500 サイクル(約2~3年)であるのに対し、80%カットオフで1400サイクル(約10年)以上の使用を実証し、過酷な気象条件下(-20℃~+60℃)でも性能を維持し、充電時間も短縮した。航続距離は 400 マイル以上を達成し、安全性の高い不燃性高性能リチウムイオン電池である。 尚、同社の不燃性グラフェン-オルガノライト™電池(Graphene-Organolyte™ Advanced Li-ion Battery)が、CES® 2022 (1月5日~ 8日まで米ラスベガスで開催)イノベーションアワードのサステナビリティ、エコデザイン&スマートエネルギー部門で受賞した。

 
【グラフェンオルガノバッテリーの特徴】
① 大きな衝撃を加えても発火しない。
② EUCARハザードレベル4をクリア。
③ 寿命が長い。
④ 動作範囲が広い全天候型である。
⑤ 製造コストは従来と変わらない。
⑥ 熱を持たない大規模ストレージシステムを実現する。

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